リード・ラッパ系の楽器たち

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★バグパイプ
山羊や羊の皮の袋に息を貯め、ドローン管(持続音)と旋律管を同時に演奏するリード楽器。即ち伴奏付きのメロディー演奏が、ブレスなしで出来るというたいへん便利な楽器である。名前はバッグ付きパイプ(笛)を意味する。古くからヨーロッパを中心として、その周辺の国々で様々なスタイルで演奏されている。
松本が使っているものはブリューゲルなどの絵に出てくるタイプのものを、オランダの楽器作家ポール・ベークハウゼンが復元したもの。スコットランドのものよりはるかに柔らかい音が出る。

主な使用曲:道化の踊り/十人のインディアン(ガラン)旅する楽隊/音の展覧会(ジグ) ブルゴーニュのブランル(カテ)ドゥクチア2(雑想)

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★クルムホルン
ルネサンス時代にヨーロッパで流行ったリード楽器。名前は「曲がった笛」を意味する。正確にはリード・キャップ楽器である。即ちリードを直接くわえるのではなく、キャップの中に内蔵されたダブルリードを間接的に吹くことになる。ソプラノ、アルト、テナー、バスとファミリーで合奏することが多かった。
ロバとカテリーナで使っている楽器は製作家エリックモルダーの楽器。ロバの音楽座の公演ではクルムホルンを楽器としてではなく人形のように扱い愉快なパフォーマンスを彩る。

主な使用曲:【クルムホルン】プサとクルム/目を覚ませジグ/ブランル(ジグ) ショーム吹きの踊り/ディンディリン・ディンディリン/プッタネルラ(カテ)愚者の船/ブランル(雑想)       【コルナムーゼ】1+1=1/裸の王様の行進/(ガラン)

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★ショーム
葦のダブルリードを口にくわえ、リコーダーのように指穴で音程を変える、オーボエの前身ともなる楽器。オーボエよりも粗野で野外向きの音がする。中近東の方では「ズルナ」等の名で今でもよく使われ、息を吐きながら吸う循環呼吸で、旋律を途切れさせないで踊りなどを狂騒の渦に巻き込む。 西欧ルネサンス期にはクルムホルンと同じようにファミリーをなし、あたかも金管の合奏のように華やかに軍隊などを鼓舞した。

主な使用曲:【ショーム】三声のモテット/エスタンピー/ショーム吹きの踊り/ラ・マンフレディーナ(カテ)
     【テナー・ショーム】逃げるが勝ち2(雑想)


★ラケット
ビール瓶の先祖のような形をした、ショームと同じように葦のダブルリードを口にくわえ音を出す。たかだか30センチほどの楽器から、恐ろしいほど低い音が出る。そのわけは中に管が9回ほど曲がりくねっていて、延ばすと3メートル程になるからである.....と、ビール好きの品川治夫はラケットを説明する。
クルムホルンと同様ルネサンス期の特徴的な楽器で、あまりこのタイプの楽器の例がないが、ホルンもチューバも本来長い管を巻いて持ちやすくしているのと同じ発想かも知れない。

主な使用曲:カレンダ・マーヤ/(カテ)間抜けなアルマンド(雑想)


★カタール
ファゴットの前身でもある楽器。バスショームの役割もするが、音は柔らかい。これも品川のよく使う楽器。カテリーナではバスとして声部に埋もれて使われることが多いので、特徴的なフレーズを弾いている録音が少ない。

主な使用曲:ブランル2(カテ)

 


★ミュートコルネット★ツィンク
ルネサンス時代からバロック時代にかけて使われた木製のトランペット。この形から曲がったスタイルのコルネット(ツインク)へと変化し、16、7世紀の教会や宮廷音楽を華やかに飾る。指使いはリコーダーに近い。音色は金管と比べると柔らかく、とても優雅な音が出る。演奏法も大変難しく、バッハの時代でも演奏者が少なかったと言われている。写真はツインク

主な使用曲:三声のモテット/輝く星よ/ブランル2(カテ) ハッピーソング(トーナ)

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★セルパン
1500年ごろから登場したらしが、17世紀ごろから徐々に広まったようである。名前のセルパン(仏) サーペント(英)「蛇のように曲がりくねった」の意味。ツィンクと同様指穴はリコーダーのように空いているが、曲がりくねっているため右手の指穴が反対になってしまう。ロバの音楽座の公演にこの珍しい楽器は必ず登場する。

主な使用曲:じんたーら(ロバ) オーン/夕焼け行進曲(雑想) 子豚の子守歌(音さがし)

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